2010年12月31日金曜日

2010年のMy Best CD

今年はいろいろとありました。
今年初めは買い過ぎを懸念しCD購入をやめたりもしてたんですが、それも数ヶ月だけで、気付いたら今までにない位の購入数になってしまってました。
原因はやはりNashville行きを通じてカントリーミュージックに深くハマってしまったことでしょうね。冷静に考えると、カントリーミュージックが好きというよりも、アメリカ音楽のごった煮的なところに魅了されているというのが実感です。7月以降一気に加速してしまってます。
正直、これだけ傾倒したのも、やはりこのアルバムの衝撃があったからだと思いますね。これはいろんな意味で面白過ぎました。全曲インストのオリジナルアルバムに、彼の歌声が聴ける楽しい楽曲群のおまけがプラスされた構成になっていて、いずれも素晴らしいです。インストも彼のオリジナルからジャズのカバーまでバリエーション豊かです。安っぽい音作りな部分も否定しませんが、彼のギターが始まってしまうと、どうでもよくなってしまいます。アメリカ音楽の広大な世界で迷わずに歩けそうな気がしてくるくらいです。ブルース, ラグタイム, フォーク, カントリーだけでなくジャズまで飛び出してくるんですが、全部彼の世界の中に収まってます。とてつもなく深い世界です。
先にも書きましたが、オーストラリアのRavenがこのアルバムとWalkin' the Stringsを2 in 1にしたCDを出しているんですが、これが数曲テイクが違ってたりして、どっちが本物なのか???依然悩まされてはいますが(まだ解決できず...)、しかしこのUK盤がオリジナルだろう!と信じたいですね。(何の根拠もありませんが、UK盤だとジャケットもオリジナルからのコピーだったり、新たにライナーを書いてたりして、かなり良心的なんですよね...。)
しかし、正直今年はBest選びにずいぶん悩みました。
次点では、Flatt & Scruggs (DVDだとベストです)のMercury時代のベスト, Roy Acuff, Merle Haggard, Buck Owens, Charlie Poole等々きりがないですね。Johnny CashのAt Folsom Prisonはいまさらながらの購入ですが、まぎれもなく「まさにロック」な名盤です。She & Himも良かったですね。
ライブもいろいろ見ましたが、She & HimとOpryが印象的でした。
ということで、なんかまた改めて音楽の凄さを痛感させられたというか、音楽に励まされた1年でした。
来年もよろしくお願いします。

2010年12月30日木曜日

12月に買った本(Auto Harp)

これも本屋閉店セールで買っちゃいました。
正直、この楽器自体がマイナーですが、個人的にはLovin' SpoonfulでJohn Sebastianが印象的な音を出してたり、五つの赤い風船の「遠い世界に」でも超効果的に使われてたのが思い出されます。Maybelle Carterもバリバリ弾いてましたね。
ずっと欲しいと思っているんですが、日本ではAriaが作ってるものが入手できるくらいで、かなりハードル高い楽器です。
コードのボタンを押して、音を出せば、すぐに弾けるんで、恐らく難しくないはずなんですが、それだけにすぐ飽きてしまいそうで、なかなか手が出せずにいます。
でも、この楽器について理解を深めたいので、買ってみました。
どうでもいい感じですが、でもこの楽器は注目したいです。
(来年は入手したいです。)

12月に買った本(Banjo)

Nashvilleのモールの大型書店が閉店セールをやっていたんで、ついつい買ってしまいました。
バンジョーなんで弾けないですが、この本はなんとなく面白そうだったもので、完全に勢いだけですね。
なんとも中身を語る事もできない状態ですが、これから興味が湧いたら、じっくり読みたいです。
しかし全編当然英語ですので、本棚の肥やしという感じがしないでもないですが。
この本、単なる教則本ではなくて、Banjo Campというタイトルの通り、CampでのWorkshopやJamといったアメリカでのバンジョーの楽しみ方のガイドブック的な色合いもあったもので(ごめんなさい、正直詳しく英語読み取れてません!)、買ったんですよね。今回Opryで見たアメリカ音楽の底力は、まだまだ私の知らないところにあるような気がするもので...。でも、決してこの楽器の将来が安泰とは行かないまでも、でもやっぱりこういう楽器は残って欲しいものです。

12月に買った本(Clarence White)

Roland Whiteが監修したClarence本の決定版という感じですが、正直弾きこなせる自信は全くありませんね。
彼自身のパフォーマンスを収めたCDやRolandの練習CD、写真もあり、ギター弾きでなくても十分楽しめます。(と、言い訳してしまうんですが。)
まあ、マニア向けです。
(24年くらい前だと、日本語のClarence White解説本があったんですが、もう幻ですね。)

12月に買ったDVD(Flatt & Scruggs)

これは強力です...。
画像のクオリティ、音、パフォーマンス、いずれを取っても最高です。
カントリーミュージックの輝ける一瞬です。間違いないでしょう。
カントリーミュージック殿堂博物館公認だけあって、「見るべき映像」と断言します。
生楽器の音をダイレクトに拾うのではなく、少ないマイクで拾うやり方は、やはりこういう音楽には最適だと思います。マイクの前に向かって、ソロを取る人が入れ替わる姿が、なんとも楽しくさせてくれますね。
Earl Scruggsの伝説的なバンジョーも当然魅力ですが、Uncle Joshのドブロも格好いいですし、なによりもLester Flattの余裕ある歌は上手過ぎます。
私は、Foggy Mountain Breakdownが入ってる事と、Maybelle Carterがゲストだったことで、本盤を買いましたが、おそらくどれを買ってもこのメンバーならば間違いないでしょう。Maybelleもさりげなく上手いんですよ。
とにかく最高です。凄いです。陳腐な言葉を並べるだけ、無粋ですね。

12月に買ったDVD(Merle Travis)

Western SwingのDVDもそうなんですが、このDVDのシリーズは凄い映像ばかりです。
これはVol.2ということで、質が落ちている事を懸念したんですが、依然としてクオリティを維持してます。いずれの貴重な映像ばかりですが、Vol.1でも思ったんですが、やはりこの人は粋で、歌い手としても一級です。Western Swingといい、彼といい、ブルースやフォーク等素晴らしい音楽からの影響を素直に表現していることが、偉大です。このグルーヴはなんなのか、もの凄いものがあります。
やはりアメリカの音楽を理解するには、こういうクロスオーバー的な捉え方ができないと、偏った物になってしまい、せっかくのアメリカ音楽の彩りを失わせてしまうような気がしてなりません。今となっては、ブルースもカントリーも形骸化しつつあるわけですが、なんか悲しいですね。
いい時代の、いい音が、ここには詰まってます。

12月に買ったDVD(VA)

これは凄いです。
Western SwingのDVDということで、あまり深く考えずに買ったんですが、貴重な映像満載です。
Western Swingそのものをイマイチ理解できてなかったんですが、この映像を見れば、虜になること間違いなしです。年代モノなので、かなりひどい映像もありますが、代表格のBob Willsだけでなく、Spade Cooley等珍しい映像の連続で、いずれもクチパクばかりとはいえ、この音楽の面白さがビンビン伝わってきます。笑いどころ満載なのも、この映像集の特徴です。
個人的には、Bob Wills and His Texas PlayboysのSan Antonio Roseがスター気取りで面白過ぎましたね。
カントリーという保守的な印象の音楽の中で、こういう雑食っぽい猥雑な音楽が一時代を築いていたことを認識できただけでも、このDVDを見た意義は大きかったと思います。これを見なかったら、おそらくWestern Swingの本当の面白さは理解できてなかったんじゃないかと思います。
万人に勧められるものではありませんが、しかしぜひ多くの人に見てもらいたいですね。

12月に買ったCD(Merle Travis)

これは正直複雑です。
ダブり覚悟で買ったんですが、音源に悩まされてしまいました。
このアルバムはオーストラリアのRavenというレーベルから出てるんですが、RighteousというUKのレーベルから単独でThe Merle Travis Guitarというのが出ています。すでにRighteous版を持ってたんですが、Walkin' the Stringsだけを聴きたくて、ダブり覚悟で買ったんですよ。
それだけ覚悟して買ったのに、いきなり最初から音が違う...。続けて聴いて行くと、ところどころ曲のテイクが違うんですよ。しかも、その音がなんかしょぼい。The Merle Travis Guitarのほうの音がなぜかしょぼいテイクにすり替わってるんですよ!
どっちがいじくってるのか、知りたいんですが、ネットで探してみても、さっぱりわからないです。
私の思いとしては、Righteous版があまりに素晴らしい出来だったので、そちらが完全オリジナルと信じたいのですが、根拠がなくて困ってます...。
私の想像では、この時代よくあることですが、おそらくWalkin' the Stringsと相当ダブりがあって、ダブっている曲だけ別テイクを収めたのでは...と勝手に思ってるんですが、しかしなんかひどいですね。
その悩みを別にすれば、このアルバムは十分楽しめます。
でもやっぱりこの2in1は納得行かないですね。The Merle Travis Guitarの価値を下げている気がしてならないです。
どっちが正解なんでしょうかね...???
冷静に考えると、罪作りなのはMerle自身ですね...。これだけダブりの多いアルバムを作るなよ!っていう感じですよね。

12月に買ったCD(Hank Williams)

Grand Ole Opryに行くという一種の興奮状態に煽られて、勢いで購入。
まあこの時代のライブパフォーマンスなので、音は正直期待できないものの、コメディ等の音も入っていて、当時のOpryの雰囲気は十分理解できる。彼のパフォーマンスも、もしその場にいたら...と想像するだけでも十分高ぶる気持ちになれるし、出来は決して悪くない。ラジオ番組向けなので、どうしてもレコードに近い雰囲気での演奏になっているので、おとなしい感じなのは仕方ないか。
そんな感じです。

2010年12月22日水曜日

12月に買ったCD(Charlie Poole)

この人も重要人物ですが、いきなりボックスで買ってしまいました。
たまたまよく行ってた本屋が閉店になるためセールをしており、30%引きに心揺さぶられ、購入してしまいました。
いきなりボックスはやっぱりきついので、もう少し聴き込むには時間が必要なんですが、これもまたかなりいい感じです。
このあたりになってくると、正直フォークなのかカントリーなのかどうでもよくなってくる訳で、もっと言えば、ブルースなのかカントリーなのか...なんていうどうでもいい状態になってくるんですが、やはり音楽がいろんなところでいろんな形で入り混じっている断面を見ると、心動かされるものがありますね。
ジャンルで括るという捉え方そのものが、音楽の前では無意味なことが、痛感させられます。
話は逸れましたが、本ボックスは3枚組+ブックレット38ページの圧巻ぶりですが、ボックスの作りそのものはショボイです。(帰国時のトランクの中で、荷物検査時に積み替えれてしまい、ボックスが潰れてしまいました...泣くしかありません。)
ダンスミュージックあり、バラードありで、内容は濃厚。
古い音源なので、どうしても調子っ外れのフィドルとかはご愛嬌ということですが、素朴な音はやっぱり魅了されますね。
ボックスなんで、正直誰でもおススメ!とはいきませんが、でも聴いてみるべきかもしれません。

12月に買ったCD(Roy Acuff)

今年最後の長いNashville滞在を終えて、やっと帰ってきました。
今年はカントリーづくしという感じですが、やっぱりついつい買ってしまいましたね。
まずはこの人。
最重要人物の一人ということは理解していましたが、なかなか手が伸びず...ということで、今回思い切って購入です。いきなり何枚組という調子にはさすがにいかず、堅いところでベスト盤です。
いわゆるスタンダード曲も含めて、やはりハズレはありませんね。
じっくり聴きたいアルバムです。ウェスタンスウィングあたりと共通して、なんか粋な感じがいいです。

2010年12月14日火曜日

Live (Grand Ole Opry)

ついに、あのGrand Ole Opryに行ってきました。
伝説のラジオ番組であり、今年で85年になります。
Hank Williamsなど活躍したスターの名を挙げればキリがないです。
いまだにやってるのも驚きです。
そんな番組の公開収録なんですが、きっちり有料です。
1976年よりOpry Houseに移ってたんですが、今年6月の洪水被害により今だ復旧の目処立たずで、昔やっていたNashville DowntownのRyman Auditoriumに戻ってきてます。
不謹慎ではありますが、そういう貴重なシチュエーションもあって、これは観ないと!と思い、チャレンジしてみました。
一番高い席を選んだんですが、行ってみてビックリ、最前列でした。特別に折りたたみ椅子を出していて、本当にステージのまん前です。でも返しのスピーカーが邪魔...。こういうところがアメリカンな感じです。ここRymanも、7月にEarl Scruggsを観たときにも書きましたが、伝統的なホールとはいえ、作りがイマイチで、1階の奥は二度と座りたくない席です。(視界の上半分を2階バルコニーにさえぎられてしまう...。)そう考えると我慢ですね。
構成は30分ごとのセットになっていて、それぞれホストがいて、まずホストが1曲、その後ゲスト2組がそれぞれ2曲ずつ披露し、最後にホストが1曲歌うという流れです。それが4セット、合計2時間です。私は19時からにしたんですが、21時30分から同じパターンでも行われます。(入替30分)
アメリカのエンターテインメントらしく、きっちりショー形式になっていて、コマーシャルの音も流れます。始まる前に流れの説明もあるんですが、そこからエンターテインメントになってます。残念ながらおしゃべりやジョークがさっぱりわかりません...。ちょっと悲しいです。
内容ですが、知らないホストが3名続き、最後に今回観に来た一番の目的でもあるEmmylou Harrisになってました。
それぞれのセットですが、印象に残ったのは、ケイジャンや、Bluegrassや、今風カントリーや、ダンスなど、バラエティに富んでいて、結構楽しめることです。アメリカ音楽の奥行きを感じさせるような内容で、さすがOpryだけあって、どれもレベル高いです。
勝手にハイライトと思ったところを、ざっと列記します。
まず、BluegrassはDel McCoury Band。
4日にThe Station Innで観た内容は先に書きましたが、ジャムではなく自信のバンドなので、まとまりが凄いです。一体感が素晴らしい。マイク3本程度で音圧が尋常ではないです。先日はいやらしく聞こえたGランもバンドと一体だと格好良すぎます。コーラスもバッチリでした。
Emmylouも良かったです。
ゲストがChris HillmanとHerb Pedersenときて、一発目からBuritosのSin Cityですから、やりすぎなくらいです。
でも、意外に収穫だったのは、The Low Anthemというグループですね。
フォークグループっぽいんですが、耳を澄まさないと聞こえないような弱い感じのトーンが却って際立たせてました。ちょっと際物っぽくもありますが、アコースティックロックって感じで、一番良かったです。
正直、6千円近くも取られるんで、これで成り立ってるのかな...と思ったりしつつ、結構観光客もいたりして(観光バスが横付け)、面白いです。
今度はOpry Houseが復旧したら、行ってみたいですが、いつのことやら...という感じです。
中で販売していたOpry85周年の本を買ったんですが、最近のコンサバなカントリーミュージシャンがメインの本だったので、がっかりでした。

Live (Roland White)

現在まだNashvilleにいますが、土日2回を挟んだので、ライブを見てきました。
まずは、Roland White。
場所はNashivilleでは貴重なBluegrass専門のライブハウスであるThe Station Inn。
ちょっとさびれた感じではありますが、正統派で、その筋の方には知られてるみたいですけど、正直私はBluegrassマニアではありませんので、どうでもいいです。(Bluegrassマニアにはどうも違和感あるんですよ...。まだいるんでしょうね、そういう人たち。カントリーの保守的な部分が、この音楽そのものに対して誤解を招いているのは事実だと思います。)
ほとんどアメリカ人しかいないようなところに、一人で最前列に座ちゃったんですが、チャージも15ドルですし、ピザとかビールとか買って、つまみながら飲んでたら、あっという間にステージがはじまりました。こういう気楽さがいいですね。なかなか日本だとライブハウスは敷居が高くて、特定のファンしか集まりにくい環境ですが、こういう気楽さがあると、もっとチャージとかも下がったりして面白くなるような気がするんですが...余談です。
14th Annual Bill Monroe Appreciation Nightと銘打って、Roland Whiteが主催しているライブですが、あのWhite BrothersやKentucky Colonelsで活躍した人で、Clarence Whiteのお兄さんですから、観るだけでも感無量なんですが、普通にそこらにうろうろしてるんですよね。ちょっと小柄な人なんで、すぐにわかるんですが、どこのおっさんや...という感じで飄々としてます。
ライブもユルイ感じではじまったんですが、Roland WhiteはWhite Brothersで聞きまくった歌声の面影は残ってましたね。マンドリンもどっちかというと綺麗な音色ではなくて、ちょっとノイジーかつダラっとした感じですが、相変わらずでしたね。御歳もあってか、キレはないですが、でもほんとに飄々としてます。
ゲストはたくさん出てきてましたが、Del McCouryが目立ってましたね。うるさいくらいのGラン(Gがキーの曲で使うベースランの一種)を多用しまくってました。
やっぱりアコースティック楽器はいいです。ピックアップではなくマイクで拾った音が最高です。
ジャム的な感じだったので、完成度は薄いですが、みんな楽しんでいる雰囲気が良かったですね。
1時間半のセットを2回やったんですが、全部みました。
1回目と2回目で微妙にゲストも違ったんですが、2回目のベースのおばちゃんが強烈でした。スラッピング(弦を叩くようにはじいてパーカッシブな音をだす。ロカビリーでよくやってるやつです)しまくりで、めちゃくちゃ格好良かったです。アメリカにはやっぱりツワモノが一杯います...。
ということで、凄い!という感じではないんですが、なんかいいなぁ...ってゆっくり飲みながら思えるようなライブでした。
でも、Bluegrassが諸手を挙げて好きかと言われるとやっぱりNoですね。イタズラに早弾きなのもよくわかりませんんし。ジャムって正直完成度低いですしね。ちゃんとしたパフォーマンスを見たい気もしますよね。辛口ですかね...。そんな夜でした。