ここのところ、音楽本ばかり読み漁ってるんですが、たまたまずっと海外出張続きで、移動中に読む時間が増えたせいもあります。どうでもいいですね。
この本、正直、大作「大衆音楽の真実」よりもずっとわかりやすいです。(ご自身もこの本の前書きで認められているようですが。)
新書サイズで、大衆音楽を俯瞰できるような濃厚な内容をどうわかりやすくまとめるか、というところに腐心されたのが、私のような素人でも十分にわかります。
でも、一定の制約の中で、モノ作りをするってことは、結果的にいい方向に作用するってことは、よくある話ですよね?
今回も、それが功を奏したと思うんですよね。
こんな凄い方が書いた本を、こんなに軽くコメントしてしまうのもたいへん恐縮ですが、濃厚な内容をぎゅっと凝縮した感じで、この本はとにかく一読の価値はあると思います。
とうよう節といいますか、黒人の音楽が一番!という感じがあっちこっちにちりばめられてはいますが、商業音楽のあり方を問うという感じは、より具体的に見えてくる気がします。
岩波新書がこういう本を出した事自体も凄いですが、残念ながら絶版なのも、日本の音楽に対する意識というか、ステータスがよくわかりますね。
ずっと思ってたんですが、なぜ今の音楽の多くがつまらなく感じるのかが、ちょっとわかったような気がします。
ただ、あまり理屈っぽいのもどうかと思う次第で、音楽を大衆云々で捉えるのは評論家の方々だけで、我々リスナーやプレイヤーはよりパーソナルな方向に向かっていますし、それは否定できるものでもないと思います。もしかしたら、非大衆でも音楽ができる土壌が整う可能性すらある状況ですから、それがどう拡がりをみせるか期待したいと思ってるところもあるので、もう「大衆音楽の世紀」は終わったと思えるところもあったりします。小難しい事を考えても、あまり目の前の事は進まないので、自分は自分なりに音楽を楽しみ、音楽を作って行きたいと思う次第です。
なんとなく、とうようさんの本って、後味悪さがありませんか?それをご本人も意図されているところもあるので、これが書く人と読む人の面白い関係性なんですかね?そう言いながら、私もこういうのは嫌いではないです。
そんなことを感じてしまった今日この頃でございます。

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