中村とうようさんを振り返るという訳ではありませんが(私が語る資格もございませんが)、ルーツをどんどん辿って行くと、レコーディング技術の原点に戻って行く形でしか辿って行けない訳で、我々一般人がまず入手できないようなSP盤のコレクションから、アメリカ音楽の原点を見つめ直そうという本盤の企画自体は、極めて崇高な感じです。
Milton Brownでイギリスの再発レーベルの話をしましたが、日本でもとうようさんやP-Vineあたりがそういう活動をしていて、世界のマーケットでも取引されていた事実は、我々洋楽ファンはよく知っておくべきかと思います。私も若かりしころブルースを掘り下げて行くのに、Chessを日本で独占販売していたP-Vineは、コンピレーションや全集モノ(ボックスセット)も豊富で、勉強になりました。(Muddy WatersやHowlin'WolfのLP Boxは壮観ですが、いまだにタンスの肥やしで、実家に迷惑かけてます。)
話が大きく逸れてしまいましたが、本盤は、アメリカ音楽の奥深さ、一断面を切り取ってみせているという意味では、素晴らしいです。いずれも貴重な音源ですし、ちょっとおや?っていう音源もありますが、ジャンルにこだわらない選曲もいいと思います。(個人的には、同じSPマニアでも、Robert Crumbの選曲センスのほうが好きですが。)
大衆音楽ですから、エンターテインメントなので、ジャケット写真の雰囲気そのままという感じで、古き良き時代(本当にそうだったかはわかりませんが)に思いを馳せる感じですかね。まさにLost musicです。
このアルバムも、残念ながら日本のメジャーなネット販売では絶版状態だったので、Amazon.UKから買っちゃいました。まさか英語だけしか解説がないかも...それならそれでいいや!...いやぁでもせっかくなんで日本語で読みたいよなぁ...なんてちょっとドキドキでしたが、日本語/英語併記で、安心どころか感動しました。ライスレコードはUKにも進出してたようで、世界のマニアに向けて売ってたんですね...。ライスレコードのHPを見ると、予約販売してくれるみたいでした。興味のある方は、そのルートの方が安心かもしれませんね。
まあ、いろいろと賛否両論ある方ではありますが、こういう仕事を拝見する限りでは、偉大な方ではあると思うんですが、残念な限りです。

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